みなさんどうも
高配当株・長期投資で海外移住を夢見る新米投資家アイアーンマンです!
今日は高配当で有名な、JT(2914)について分析してみたいと思います。
自分自身は昔からたばこを吸ったことがありません。
そのためたばこ銘柄に関する知識や情報がそれほどありませんでした。
しかしここ数年の禁煙志向や加熱式たばこの浸透など、たばこを取り巻く環境が大きく変化しているのは誰もが知るところかと思います。
今後も紙巻きたばこの売り上げは下がる一方でしょうし、高配当といえども購入・保有すべき銘柄なのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
そんなたばこ銘柄であるJT(2914)について、この先の見通しについて考察してみました。
JT(2914)について
たばこ事業を主とする製造・販売会社。その他にも医薬事業・加工商品事業製造も展開。
M&Aで事業を拡大中。
売上収益は2018年で 2兆2,160億円、
営業利益が5,650億円とさすが日本でも屈指の巨大企業です。
たばこ事業では世界第3位のポジションに位置しています。
- フィリップ・モリス(米国)
- ブリテッシュ・アメリカン・タバコ(英国)
- 日本たばこ産業(日本)
実際には中国の国営企業である中国煙草総公司がナンバーワンのようですが、なぜか比較対象となってないため省いています。
ちなみに中国煙草総公司の2018年納税額は1兆1556億元だそうで、中国でもダントツのようです。
いま話題のファーウェイと比較しても、納税額が17倍もあるとはさすがたばこ最大市場の中国だけありますね。
さてもう一度JT(2914)の話に戻りましょう。
JT会社案内より
こうしてみると海外たばこ事業が売り上げ構成比の約6割を占めているのは驚きです。
国内の売上減を海外でのM&Aによる事業基盤拡大でカバーしているんだね
世界の130を超える国と地域で事業を展開しているとは知らなかった
JT HPより
2度の大型M&Aで海外たばこ事業の販売数量を大幅に伸ばしています。
主要市場でのシェアを押さえているのは非常に大きいですね。
世界のたばこ販売数量は年々減少していってますが、JT(2914)は喫煙需要の多い新興国に活路を見出そうとしています。
日本は人口が減る一方ですが、新興国ではまだまだその需要が見込めます。
安定したキャッシュフローと寡占市場であることを考慮すると、紙巻きたばこの先行きに不安はあるものの当面業績に問題はないと思います
そしてたばこ銘柄に共通する今後の注目材料として、加熱式たばこの動向は最も気になるところです。
その点についても調べてみました。
加熱式たばこ
ここ数年で急速に広がった加熱式たばこは、たばこを燃焼させずに加熱するものです。
アイコスが人気で一時品不足になったことは記憶に新しいかと思います。
一見健康に悪くなさそうなイメージありますが、有害物質が少ないだけで健康被害が少ないと明言出来るものでもないようです。
JT(2914)はアイコスのシェアをどこまで切り崩せるかがポイントですね
3兆9,000億円の日本のたばこ市場で加熱式たばこのシェア争いが激しくなっており、アイコスで9割のシェアを誇っていたPMI(フィリップ・モリス)も足元で8割ほどに低下しています。
BAT(ブリテッシュ・アメリカン・タバコ)のグローとJT(2914)のプルーム・テックの参入でシェア争いはより一層激化してきているね
JT HPより
加熱式たばこを調べていて驚きだったのは認可されている国がまだまだ少ないということです。
電子たばこを認可している国は多数あるのにね
アメリカでは未だに発売されていません
加熱式たばこは、2019年に日本のたばこ市場の29%程度になると見込まれています。
紙巻きたばこの売上が右肩下がりになる中、加熱式たばこのシェア争いはJT(2914)にとっても非常に重要です。
特に加熱式たばこがまだ浸透していないシニア層(喫煙者の40%強を占める)がカギを握るとも言われています。
その点JT(2914)のプルーム・テックは最もシンプルで使いやすく、シニア層を取り込んでいくチャンスは十分あるかと思います。
今後間違いなく、世界でも紙巻きたばこから電子たばこや加熱式たばこへ移り変わっていく流れが主流になるだろうね
テスト市場となっている日本での覇権争いでどうシェアを押さえるかで、世界のたばこ市場の形成図が変わってくるんじゃないかな?
JT(2914)についてはM&Aによる海外展開、加熱式たばこのシェア争いが大きなポイントとなるわけですが、いくら業績が良かったとしてもたばこ銘柄に投資する上で認識しておくべきものがあります。
それがEGS投資なんだね
EGS投資とは?
EGSとは、環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの頭文字をつなげたものです。
大和証券HPより
企業が環境問題や社会問題に取り組んでいるかなど、3つの要素に対する取り組み状況に基づいて投資対象の企業を選別する投資手法のことを言います。
大和証券HPより
こうして見ると年々EGS投資が増加しているのがわかりますね。
しかしここで誤解してはいけないのが、EGS投資は単純に社会貢献投資ということではないということです。
いいことをしている企業だから投資をしよう!だけではダメなの?
社会的責任を果たしている企業は中長期的に見てリターンも多い!という考え方が大事
メガトレンド(中長期的なトレンド)がもたらすリスクに企業がどう対処していくか、先読みしていく必要があるわけですね。
最近では欧米の大企業によるプラスチックストロー廃止の動きなどもその1つです。
こういった視点から投資対象として除外される業界の例としては、
- 武器
- たばこ
- 原子力発電
- ギャンブル
- ポルノ
- アルコール製品
などがあります。
当然ながらJT(2914)もその対象となるわけです。
世界的に見ても機関投資家の保有率が下がってきているため、たばこ銘柄の株価は下がり続けています。
この状況を踏まえたうえで投資するか否かを判断しなければなりません。
以上長くなりましたが、JT(2914)のポイントは大きく分けて3つとなります。
- 海外たばこ事業
- 加熱式たばこ
- EGS投資の影響
それでも配当権利確定前に100株新規買いしたんだよね?
そうなんです、その状況下で先週新規買いをしました。
新規買いの理由としては、
- 長期保有、配当目的でみるといまの利回りは異常に高く魅力的である
- EGS投資の影響は否めないが嗜好品である以上、売り上げが激減することも考えずらい
- 株の約33%を国が保有しており、配当性向は高いが減配の可能性も低い
JTの配当金推移
JT HPより
100株の保有であればいまの高配当銘柄のラインナップには問題なし!と判断したからです
もちろん株価がさらに下落するリスクもあります。
その点については銘柄の保有数のバランスを取りながら状況判断していきたいと思います。
追記
その後8月22日現在、株価の下落は続いています。
すでに配当利回り6.9%と驚異的な利回りとなっておりますが、まだまだ底が見えてない状況です。
100株のみの保有なので、さらなる下落となれば買い増し吟味あると考えています。
これだけの利回りだと増配なくても魅力ですね…
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
*あくまでも個人的見解であり、特定の銘柄を勧めるものではありません
くれぐれも投資は自己責任で!